今日は、11日の日曜日。昨日合格証書が届き、教材を片付けたら、やっと合格したんだという実感が湧いて来ました。もうあの暑い夏の日に試験会場に行かなくていいんです。自習室に缶詰にならなくてもいいんです。これから税理士登録とか色々面倒な事が待ち構えているのはわかってますが、今のところはほっとしているというのが本音です。
ところでこのブログ、受験生活のモチベーションをキープするために作ったものだし、税理士試験合格までの道程というタイトルのブログなので、もうしばらくしたら閉鎖しようと思います。(と、考えていたのですが、2012年5月現在でも、毎日多くの方のアクセスがあるので、更新しないだけにして、当分の間、閉鎖はしないことにします。法人でいえば、解散はしたけど、清算しないみたいなですかね。)
ですがその前に、受験生活をちょっと振り返ってみようと思います。
まず、税理士試験の官報合格に至るまでの状況は次のとおりです。
1985年、財務諸表論合格。この時まだ独身。
1990年、簿記論合格。この前年に結婚。
2008年、法人税法合格、再チャレンジ後2度目。1度目はB。
2011年、酒税法、国税徴収法合格。09年10年は2科目ともA。
受験生活は通算で25年以上。苦節25年といえば聞こえはいいけど、ほとんどアホですね。よく続いたものです。とはいえ、実際は、財表合格から結婚するまでの4年間は、恋愛と飲みに明け暮れていました。そして、簿記論合格後は、子どもが3人生まれて、子どもたちと遊ぶのに忙しく、受験生活からは遠ざかっていました。また当時は、子どもたちの写真を撮るのにはまっていて、写真を撮っちゃあ雑誌の月例コンテストに応募するといった具合でした。このコンテストというのが、だいたい2000点の応募に対し、入選が20点という税理士試験の10倍の狭き門で、そう簡単に入選するものではありません。しかし、応募2年目頃からボチボチ入選するようになって、ついに2006年には年度賞3位を取ることができました。
この頃になると子どもたちも大きくなって写真を撮られるのを嫌がるようになり、写真は一旦棚上げして、税理士試験に再チャレンジすることにしました。この間約15年のブランクです。このブランクの間も、受けるだけー!みたいな感じで受けたりすることもありましたが合格するはずもありません。
本気で再チャレンジしようとしたきっかけは、自分の職業を紹介するときのなんとも言えない中途半端な感じに嫌気がさしたことでした。
つまり、「おしごとは?」「会計事務所の〜」「ああ、税理士さん」「いや〜まあ、税理士じゃなくて、税理士事務所に勤めてるんです」というようなやりとりですね。子どもたちも、私の職業を紹介するときに、「税金の計算をするしごとです」とか答えていたようで、父親として忸怩たる思いがあったんですね。そんなことを考えだすと悶々として眠れなかったりして、妻に「専門学校行っていい?」と許可を求めたのでした。再チャレンジ期間中、受験生活に嫌気がさしたときも、その悶々とした夜のことを思い出して、もう戻れないと勇気を搾り出したものです。
再チャレンジを始めてからのことは、このブログのとおりですが、1年目は「税理士試験は諦めない人が合格する試験です」という講師のH先生の言葉を信じてひたすら頑張りました。が、気合が入りすぎて本試験で頭真っ白となりアウト。本試験直後は、精神に異常をきたす寸前でしたが、精神科医の友人に眠剤を処方してもらい何とか乗り切りました。この頃は、目も乏しくなってついに老眼鏡も購入しました。この年の忘年会で一足先に合格されたIさんに、「久しぶりだから仕方ないですよ。来年は絶対大丈夫ですよ」と励まされ、肩の力を抜いて頑張り過ぎないようにしたところ合格でした。
のこすところあと2科目となり、とにかく早く合格しなければならないという気持ちから、短期勝負可能な科目ということで、酒税法と国税徴収法にとりかかりました。酒税は1年目の法人税の後、3月間軽くやっていましたが、国税徴収法は初めてです。両方とも1月からの速習コースでチャレンジしました。カリキュラム通りやりましたが、肩の力を抜き過ぎていたのか、2つともアウト。その次の年は2月に持病の頚椎症が悪化し3〜5月の3ヶ月全く勉強できず、6,7月に演習中心で挽回を図りましたが、さすがに詰めが甘く、これまたアウト。
で、今年は、去年の試験終了後から体力づくりに努め、無事受験シーズンを乗り切ってなんとか合格ということになりました。ついでというか付録というかですが、この5年の間にITパスポートと応用情報技術者試験にも合格しました。
ブログも始めの頃はずいぶん気合が入ってモチベーションを維持しようという雰囲気に満ちあふれていますが、だんだん気が抜けたようになり、受験生活の息抜き的ものに変わって行きました。タイトルも2008年12月合格から2011年12月合格まで3回変更しました。でも、やはり、このブログを作ったのは良かったと思います。もしこれがなければ、最後まで受験生活を続けることができたか確信がありません。Seesaaさんありがとう、ネット時代に生まれてよかった。
ネット時代といえば、学校の講座もストリーミング配信でいつでも見ることができて、非常に助かりました。その昔は、大都市と地方では学習環境に雲泥の差がありましたが、今では、地球の裏側にいても東京にいる受験生と同じ条件で勉強できます。
試験の内容は、私が再チャレンジする頃から、税法の試験の内容が暗記中心から理解中心へ変わってきました。一字一句的な暗記がもともと苦手だったので、適用関係があっていてキーワードを外さなければマルが来る現在の試験の傾向は私にとってはラッキーでした。ただ、最後の国税徴収法は試験委員がヤル気がなく(といっては失礼かな)ほぼベタ書き勝負でしたけど。
最後に、税理士試験の選択科目としての酒税法と国税徴収法について書いておきたいと思います。これらの科目は受験者、合格者共に数が少なく、ネットでもろくな情報が得られません。これから受験する人のために少しでもお役に立てば幸いです。
国税徴収法は大変お勧めです。税金が確定したあとの取り立てなんか勉強してなんになる?と思うかもしれませんが、国税徴収法を勉強すると他の法律、特に民法の知識が自然と蓄えられます。これは、実務においても非常に役に立ちます。仕訳を発生させるもととなる取引自体の見え方が変わってきます。納税額の計算を主目的とする法人税法その他の税法を解釈するときも多面的に考えることができるようになります。試験問題のページ数も少なく、計算も電卓なしでできるぐらい簡単で、解答時間も理論計算あわせて大体1時間半あればおわります。私も、終了20分前ぐらいには終わって内容をゆっくりチェックして、最後はペットボトルの水を飲んでました。なので字を書くのが遅い人や計算の苦手な人にもお勧めです。
酒税は、よっぽどお酒が好きか早く合格しなければならない人(私どっちにも当てはまります)以外にはあまりお勧めできません。
でんぷん質物分解物とでんぷん質物を分解した糖類とを区別できたところで、清酒かその他の醸造酒の判定に役に立つに過ぎませんし、米・米こうじ水、発酵こす、アルコール分22度未満で清酒です(うちの子どもたちもこれ言えます)、なんて判定ができても実務上何の役にも立ちません。なお飲み屋でうんちく言う時にはすごく役立ちます。
ただ、酒税の理論は題数が20問しかないため、その応用理論は精緻を極めます。条文解釈を厳密に行い、他の規定との関連を適確に記述する必要があります。そのため、法律を読む練習にはなると思います。酒税は純然たる消費税で従量税のため、免税や税額控除、みなし製造などの規定に物税特有の構造があって、そういう方面に興味ある人にもいいかもしれません。
あと、国税徴収法と酒税法は強制換価手続で相通じるところがあり、W受験する人はそれなりのメリットがあります。教材やカリキュラムはTACので十分だと思いますが、2科目ともマイナー科目ゆえかテキストが練れてない感じがあって、若干ピンと来ないところところがありました。なので、市販の「図解国税徴収法」、「図解酒税」を参考にテキストの補強はしました。国税徴収法については、民法の入門書や税務大学校の教本(WEBからDL可)も参考にしました。酒税については、毎晩実地で研究し焼酎工場にも2回見学に行きましたが、こちらはあんまり役にはたたなかったかな。
こんなところでしょうか。皆様の幸運を祈ります。

